2024/11/16「世界道路交通被害者の日・北海道フォーラム2024」~交通死傷ゼロへの提言~ に是非ご参加下さい

フォーラムのチラシ

 2024年11月16日(土)13:30より、札幌市中央区の「かでる2・7」(710会議室)において「世界道路交通被害者の日・北海道フォーラム2024」を開催します。
 チラシのように、国連が提唱したワールドディ「世界道路交通被害者の日(World Day of Remembrance for Road Traffic Victims)」(11月第3日曜日)に連帯して開催するもので、「交通死傷ゼロへの提言」をテーマに、北海道交通事故被害者の会が主催します。

「世界道路交通被害者の日・北海道フォーラム2024」
~交通死傷ゼロへの提言~
2024年11月16日 「かでる2・7」

日時:2024年11月16日(土)、13:30~16:30
会場:「かでる2・7」710会議室 札幌市中央区北2条西7丁目
 入場無料です。直接会場にお越し下さい。

主催:北海道交通事故被害者の会
後援:北海道、北海道警察、札幌市
協力:世界道路交通被害者の日・日本フォーラム、クルマ社会を問い直す会

主な内容

第1部「ゼロへの願い」:被害者の訴え

〜こんな悲しみ苦しみは私たちで終わりにして下さい〜

突然“被害者遺族”となって…… 〜9歳で生涯を終えた息子と共に歩む道〜

 小学4年の息子は、通学途中、青信号の横断歩道で(ずさんな自己管理で不適切な服薬を行い意識障害となった)無謀運転の加害者により命を奪われました。

札幌市 西田 圭

第2部「ゼロへの提言」:シンポジウム

「生活道路30キロ規制」の意義と課題
  ~歩行者・自転車の被害ゼロへの確かな一歩を~

 警察庁がこの5月に英断し、政府決定もされた「生活道路30キロ規制」(2026年9月~)の意義と課題について、関係機関と主催者から提言を行い、参加者の皆さんとともに考えます。

提言 北海道警察本部交通部
   北海道環境生活部くらし安全局
   北海道交通事故被害者の会(主催者)

第3部「ゼロへの誓い」:参加者発言・「ゼロへの提言」採択

 参加者発言、「交通死傷ゼロへの提言」の採択を行います。

交通死傷ゼロへの提言(2024年案)

世界道路交通被害者の日・北海道フォーラム

 近代産業社会がモータリゼーションとともに進行する中、この利便性を享受する影で、「豊かさ」の代名詞であるクルマがもたらす死傷被害は依然深刻であり、命の尊厳とは何かという根源的問いが突きつけられています。
 人間が作り出した本来「道具」であるべきクルマが、結果として「凶器」のように使われている異常性は即刻改められなければなりません。

第1 交通死傷被害「ゼロ」のための施策推進を

 憲法が第13条で定めているように、人命の尊重は第一義の課題です。「第11次交通安全基本計画」の基本理念には「究極的には交通事故のない社会を目指す」と記されていますが、「究極的には」でなく、中期目標としてゼロの実現を明記し、施策の基本に据えるべきです。減らせば良いではなく、根絶するにはどうするかという観点から、刑法や道路交通法など法制度、道路のつくり、対歩行者を重視した車両の安全性確立、運転免許制度、交通教育など施策の抜本的改善を求めます。

第2 クルマの抜本的速度抑制と規制を基本とすること

 これまでの長い苦難の歴史から私たちが学んだ教訓は、利便性、効率性、そしてスピードという価値を優先して追求してきた「高速文明」への幻想が、人々の理性を麻痺させ、真の豊かさとは相容れない危険な社会を形成してきたということです。安全と速度の逆相関関係は明白です。施策の基本に速度の抜本的抑制を据えるべきです。
 不確かな「自動運転車」に幻想を持つのではなく、今あるクルマの速度規制が急務です。クルマ自体に、規制速度を超えられない制御装置やドライブレコーダー装着を義務化し、速度と安全操作の二重三重の管理を徹底すべきです。

第3 歩行者保護と居住地の交通静穏化を徹底すること

 子どもや高齢者の安全を守りきることは社会の責務です。道路は住民らの交流機能を併せ持つ生活空間であり、決してクルマだけのものではありません。子どもや高齢者が歩き自転車が通行する中を、ハードなクルマが危険速度で疾駆し、横断歩道での歩行者優先(道交法38条)が守られていないなどの現状を今すぐ改め、横断歩道のある全ての交差点を歩車分離信号に変え、生活道路における通行の優先権を完全に歩行者に与えるために、速度を少なくても30キロ以下に一律規制(「ゾーン30」の発展)し、交通静穏化を実現しなくてはなりません。
 同時に、財源措置を伴う公共交通機関の整備を進め、自転車の更なる活用と安全な走行帯確保を緊急課題と位置づけるなら、道路の交流機能は回復し、コンパクトな街並みは活気を取り戻すでしょう。それは、住民の生活の質をも豊かにし、全ての市民の基本的人権の保障につながるのです。

北海道フォーラム2024のチラシ

フォーラムのチラシ 面面

チラシ 表面(クリックすると大きく表示されます)

チラシ 裏面

チラシ 裏面(クリックすると大きく表示されます)

人命軽視のクルマ優先社会を正し 交通死傷ゼロの社会へ 
北海道フォーラムの歩みと課題

ワールドディ 世界道路交通被害者の日

 ワールドディ(世界道路交通被害者の日)は、1993 年にイギリスのNGO「ロードピース」が始めたもので、2005年の国連総会は、11月の第3日曜日を World Day of Remembrance for Road Traffic Victims とすることを決議しました。いまWHOは、「道路安全のための行動の10年」として、10年で半減のための行動を提唱しています。

 日本では 2008年からシンポジウムや追悼行事が行われるようになり、北海道、東京、大阪、秋田、熊本など全国に広がリました。

北海道フォーラム

 北海道フォーラムは2009年から「交通死傷ゼロ」をテーマに講演とシンポを開催。2013年より「ゼロへの提言」を採択。

  • 2009年 「まちと命を守る『脱スピード社会』を」(小栗幸夫氏)
  • 2010年 「スウェーデンのビジョンゼロに学び、システムアプローチを」(今井博之氏)
  • 2011年 「歩行者と自転車の道の革命~車道至上主義から道路交通文化の時代へ」(津田美知子氏)
  • 2012年 「交通死傷被害ゼロのための刑罰見直しを」
  • 2013年 「ワールドディの今日的課題」 (小栗幸夫氏)
  • 2014年 「ゼロへの課題と被害者の人権」(島田尚武氏)
  • 2015年 「飲酒運転根絶への課題」 (小佐井良太氏)
  • 2016年 「今こそゾーン30と歩車分離信号の本格実施を」(長谷智喜氏)
  • 2017年 「安全運転法の科学的考え方・実行法」(松永勝也氏)
  • 2018年 「高齢者を加害者にしないために~社会的認知の障害を知り早めの免許返納を」(伊古田俊夫氏)
  • 2019年 「交通死傷ゼロと被害者の尊厳・権利~基本法制定から15年の課題」 (諸澤英道氏)
  • 2023年 「交通死傷ゼロへの課題~行動科学からのアプローチ」(白岩祐子氏)

ゼロへの願い

命の尊厳を第一義に、交通死傷被害ゼロのための抜本的総合施策を
クルマの抜本的速度抑制と規制(30キロ以下)を社会のすみずみに
歩行者保護と交通静穏化(歩車分離信号、自転車レーンなど)の徹底を